宇治市炭山の魚雲窯:山本太郎氏
2012年の2月に六本木ミッドタウンで開催された京都の伝統工芸品の展示会に言ってきました。そこで、宇治市炭山の工芸村からお越しの陶芸家「山本太郎氏」がろくろの実演を見せてくださいました。
京都の陶芸といえば、京焼・清水焼と華やかなものが多いのですが、近年、陶磁器の里として陶工達が集まっているのが炭山。
京都府宇治市の炭山に工芸村が昭和43年に設立されました。宇治の市街地からは少し離れた山の中。静かで空気・水が良い土地柄。
魚雲窯の山本太郎氏
ろくろを使って、鮮やかな手つきで陶器を作っていく魚雲窯の山本太郎氏
ろくろで作成している様子と出来上がった陶器。
陶器を作成する際には、仕上げに鹿革を使って綺麗に整えます。鹿革は水分を吸いやすく柔らかい特徴を持っているそうです。なめし革は、愛用の品を水につけておきます。
わずかな間に、いくつもの作品を作り上げていくその手腕。その手つきはまるで魔法使いのよう、山本太郎さんの手がかかるまで、ただの土かだった物体からきれいな器が生まれていきます。
魚雲窯の山本太郎氏の作品
左側の品は、実演中に作成したもの。右側が山本太郎氏の作品です。右の品は、一輪挿しで波のような模様を「カンナ」で一つ一つ削ってつけるとのこと。
京都府宇治市の炭山工芸村
京都府宇治市炭山久田11番地に炭山工芸村はあり、京焼、清水焼の製作工程見学や絵付け教室はもちろん作家の作品を購入できます。